桜桃忌~太宰治・生誕100年
6月19日、太宰治の生誕100年を迎えた。
1週間前に太宰治のことでも書こうかと思っていいたら、もうすぐ100年だということだった。
太宰の命日は『桜桃忌』と呼ばれるが、死の直前の彼の作品「桜桃」にちなんで名づけられた。
6月19日は、太宰の誕生日でもあり、昭和23年6月13日に入水自殺した玉川上水で彼の遺体が発見されたのも、6月19日であった。
私は学生時代に太宰の作品を好んで読んでいた時期がある。彼の作品を一口で言えば、「デカダンと優しさ」だと言えるのではないだろうか。
また、太宰の文体は、やたらと読点が多く、時々辟易させられるが、それがリズミカルに思えることもある独特の文体である。それは、太宰が口述により、彼の妻に文章を記述させた影響かもしれない。
ところで、太宰と言えば、私が真っ先に思い浮かべるのは、永井龍雲の『桜桃忌』の曲と詩である。
襟元に吹く風が 心地よく肌になじむ
衣替えが恋しく思える 今年も夏が来た
本棚の片隅に あなたから借りた太宰
いたずらにページをめくれば つたない走り書き
あなたは 他の誰よりも 素直に生きていたわ
ただ ほんの少し先を 急ぎすぎただけのこと
芥川賞受賞に執着した太宰治。確かに彼は先を急ぎすぎた。生まれる時代も早すぎた。もう少し後に生まれていたならば、押しも押されもせぬ芥川賞作家になっていたに違いない。
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